〈古今百風〉吾妻餘波 壹編

西尾岩瀬文庫にちょうど私が行ったときに開催されていた岩瀬文庫平成悉皆調査中間報告展Ⅲこんな本があったという企画展示にて紹介されていたのは『幼稚遊昔雛形』と『〈古今百風〉吾妻餘波(あづまなごり) 壹編』でした。この書物にもあやとりの絵があります。

詳しくは国際あやとり協会のデータベース、アート作品江戸明治大正に紹介されています。また、さいとうたまさんが書かれた国際あやとり協会の会報2004の表紙(さいとうたまコレクション)に採用されています。

もちろんこの書物にもふたりあやとりの姿がありました。あやとりは女児の遊びとして紹介されています。どの浮世絵を見ても例外なく女の子があやとりをしています。男の子があやとりをしてる姿なんてあるのかなぁ。たぶん今も昔もあやとりは男女関係なく取られていると思うのだけれども、実際のところはどうなんでしょうか。今も、あやとり=女の子というイメージが付いているのでしょうか?

母や祖母からあやとりを教わるというのはイメージも実行もできるのですが、父、祖父からというのは私はイメージができません。これだけあやとりのことを考えても父に聞くというのは、今まで思いつきませんでした。これを機会に聞いてみようと思います。

幼稚遊昔雛形

今日は晴月園さんの米米まんじゅうを買いに愛知県西尾市に行ってまいりました。西尾と”あやとり”の関係は西尾市岩瀬文庫に所蔵されている「幼稚遊昔雛形(おさなあそびむかしひながた)」です。国際あやとり協会のデータベース遊戯史考証のページで紹介されています。

西尾市岩瀬文庫は古書の博物館で江戸から戦前までの書物が約8万点所蔵されています。しかも実物の書物を実際に手に取れる博物館なのです。100年前の書物に実際に触れることができるなんて滅多にできない体験です。ドキドキです。

私も実際に「幼稚遊昔雛形」(広報にしお「岩瀬文庫コレクション」2004に紹介あり)を触れてみようと思い、出かけました。しかし、行った時間が遅かったため(申し込みは午後3時半まで)現物に触れることができず、断念。「幼稚遊昔雛形」を複写したものを閲覧しコピーしてもらいました!

あやとりの絵がありましたよ。ふたりあやとりをしてる姿が。どんな浮世絵を見ても、古い書物を見ても、必ずふたりあやとりをしている姿が描かれています。あやとり=ふたりあやとりなんですね。ひとりであやとりをする姿は最近の傾向なんでしょうか。そういえば、ひとりであやとりをしている姿の浮世絵なんて見たことがないですね。

行ったときにちょうど企画展示されていた「岩瀬文庫平成悉皆調査中間報告展Ⅲこんな本があった!」(2006年4月2日にて終了)に実物が展示されていました。しかも隣には『古今百風吾妻餘波(あづまのなごり)が!次に続く。