あやとりランド!

渡部協子 監修
日本文芸社2005年8月刊
対象
学校であやとりブームが来て、一通りみんなが知っているあやとりを覚えた子
もう一度あやとりをやり直したい人
分かりやすさ 
難易度

 2006年現在、書店で発売されて間もないということで最も入手しやすい本でしょう。
 全編フルカラー写真の変形B5サイズのひも付きの本は子どもがひとりでもできるように分かりやすくできています。ひもの長さ、難易度が3段階で表示されとても親切です。内容も簡単なものからカモメのような難しいものまであり、この一冊で初めての人も、新たに始める人も楽しめると思います。
 ただこの本は『あやとりについて』の部分が少ないことから、親と一緒にあやとりをするために書かれていないように思えます。「お母さん、おばあさんに聞いてみましょう」といった文章がないので、あやとりが全国的に広まっていて誰もが取れることが分かりません。おばあさんもお母さんもあやとりが取れるという、この遊びのおもしろさを知らない人が読んでしまったら、あやとりはただのゲームになってしまいます。そういった意味でこの本は、初めての人には向いていません。
 次に、あやとりについての情報が少ないため、次につながる要素が少ないのが残念です。例えば、この本では日本のあやとりなのか、外国のあやとりなのかが分かりません。ひとこと地名を入れるだけで世界地図を取り出して眺める子もいるのではないでしょうか。この本からではあやとりだけで終わってしまうような気がします。
 この本ならば子ども一人でもすべてのあやとりが取れるでしょう明日、友達に見せるためのあやとりの練習本といったところでしょう。
 私のこの本での一番のオススメは『足のうら』です。

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